プロジェクトBABEL

Icon  project05 KLMオランダ航空で
行く、
ブリューゲルと
ボスの足跡を辿る
タラ夫の タラ夫の旅(上)

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Museum Boijmans Van Beuningen, Rotterdam, the Netherlands

2016年11月、「バベルの塔」展マスコットキャラクターのタラ夫は、ピーテル・ブリューゲル1世とヒエロニムス・ボスという二人の巨匠の足跡を求め、オランダ・ベルギーへ旅立ちました。
ボスはその生涯をオランダ南部の町スヘルトーヘンボスで過ごし、ブリューゲルはアントワープやブリュッセルで活動しました。現在のオランダ・ベルギーにまたがる「ネーデルラント地方」で今から約500年前に活躍したブリューゲルとボス。二人の巨匠はどんな景色を見て、どんな思いで制作をしていたのでしょうか。タラ夫と一緒に旅に出てみましょう。

DAY1
ブリューゲルとボスって?

成田空港、関西国際空港から直行便でおよそ11時間、アムステルダム・スキポール空港に到着です。日本からオランダは、直行便を唯一就航しているKLMオランダ航空で行くのが便利。(2017年1月現在)

11月のオランダはすっかり秋めいて、冬の気配さえ漂います。
ネーデルラント生まれのタラ夫はさっそくオランダ仕様に。木靴を履いて、口にはチューリップが。これからどんな旅になるのでしょうか…

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旅の始まりはやっぱりここ、ボイマンス美術館です。
オランダ第2の都市ロッテルダムにあるこの美術館は、コレクションのおよそ4割がオランダ国外のアーティストによるもので、また、およそ5万点は市民からの寄贈によるものだそう。交易で栄えた産業都市の名に恥じない国際性と、市民とのつながりを大切にする地域密着が特徴的な美術館です。

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現在のボイマンス美術館 Photo: studio Hans Wilschut 2008

「バベルの塔」展は、そんなボイマンス美術館のコレクションから、ピーテル・ブリューゲル1世《バベルの塔》や、ヒエロニムス・ボスの《放浪者》、《聖クリストフォロス》をはじめとする絵画・彫刻・版画などおよそ90点を紹介する展覧会。まずはボイマンス美術館でブリューゲルとボスについて調べてみましょう。
白と黒のストライプが印象的なおしゃれな中庭を抜けて、さっそくボイマンス美術館の中へ…!

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さまざまな年代のコレクションの部屋を抜け、目当ての作品とついに対面です。
オランダ国内の美術館では唯一、ヒエロニムス・ボスの真作を所蔵していることでも有名なボイマンス美術館。その2枚の作品が仲良く壁に並んでいます。右からヒエロニムス・ボス《聖クリストフォロス》と《放浪者》です。

《聖クリストフォロス》は、実物を目にするとその鮮やかな色使いにまず驚かされます。そしてよくよく画面を見てみると、空飛ぶ魚や吊されたクマなど、“ボスらしさ”がいっぱいに詰まった作品であることがよくわかります。
お隣《放浪者》もまたボスの魅力がたっぷり表現された作品です。中央には行商人とも旅人ともとれる風貌の男性が描かれています。そして彼の背後には娼館(しょうかん)が。娼館を意味ありげに振り返る彼は何を考えているのでしょうか?そして彼は一体どこへ行こうとしているのでしょうか?…常にあらゆる選択を迫られる人生そのものを象徴しているかのようです。
う~ん、深い!


そして続く部屋に向かうと…


ありました!ブリューゲルの最高傑作にして本展最大の目玉作品《バベルの塔》です!

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Project05  06 《バベルの塔》の前で説明するフリーゾさん また、この絵画が制作されたとされる1568年(頃)は、カトリック化政策を進めるスペイン王フェリペ2世に対抗して引き起こされた八十年戦争はじまりの年。ボイマンス美術館の学芸員、フリーゾ・ラメルツェさんが教えてくれました。「それまでのカトリックの世界が揺らぎ、みなどこに向かうかわからない不安をこの塔に込めたのでは」。

なるほど、現代の我々が見てもどこか共感できるのは、そういうことなのかもしれませんね。
また、塔の右上部にかかる不穏な色の雲も、これから起こる混乱(バラル)を予期させ、絶妙なテンションが感じられます。表現技法の純粋な素晴らしさもさることながら、そこに込められた様々な寓意や背景に興味が尽きません。《バベルの塔》の魅力、ぜひ本物でご体験ください!

Project05  07 そうそう、ボイマンス美術館といえばもう一つ忘れてはいけない作品が所蔵されています。
タラ夫の出展ともいえる、ピーテル・ブリューゲル1世(下絵)/ピーテル・ファン・デル・ヘイデン(版刻)の《大きな魚は小さな魚を食う》です。

タラ夫(の素)は画面左隅でこそこそしているのが見えます。これは当時のネーデルラントにおいて「弱肉強食」のことわざを版画化したものと理解されています。また、こうした脚の生えた魚や空飛ぶ魚はボスが好んだモチーフで、ブリューゲルがボスから多大な影響を受けたことを示しています。さらに版画下部には版元によって「ヒエロニムス・ボスの構想による」と書き添えられていて、ボスの死後に作られたにも関わらず、ボスの人気にあやかろうとしていることがうかがえます。
摩訶不思議なモンスターが跋扈(ばっこ)する独特な世界を生み出したボス。その影響を受けつつも傑作《バベルの塔》を描ききったブリューゲル。

16世紀ネーデルラントで活躍した二人の巨匠の作品は、ぜひ展覧会場でご覧ください!
「ブリューゲル・ボスの足跡を辿るタラ夫の旅」、次回はボスの生まれ育った町、スヘルトーヘンボスを訪ねます。

おまけ
ロッテルダムはヨーロッパでも有数のモダン建築の町として知られます。その背景には、第二次世界大戦の爆撃でこの町が徹底的に焼け野原になってしまった、という悲しい過去がありますが、その後の復興に際して市と市民が協力して進めた町づくりによって、今やたくさんの先端建築があふれる近代都市に成長したのです。
そんな建築の町・ロッテルダムを象徴する建物がこちら。

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© Rotterdam Marketing
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市場に入ると、天井には色とりどりの食材や動物の絵が
描かれています。ピンクや黄緑、水色といった色使いは、
どことなくボスの《聖クリストフォロス》を連想させますね。
そして壁面にみえる窓一つ一つがオフィスや居住空間。
ぜんぶで225戸ほどあるそうな。こんなところに住んで
みたい!このマーケットを設計したのは世界的にも有名
なオランダの建築家集団「MVRDV」。実はボイマンス美
術館は2019年に新館「Public Art Depot(パブリック・アー
ト・デポ)」の建設を予定しているのですが、MVRDVは
その新館の設計をした事務所でもあるのです。

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建設予定の新館「パブリック・アート・デポ」外観のイメージ
Ontwerp / Design: MVRDV

オランダへは、日本からの唯一の直行便が就航しているKLMオランダ航空が便利です。

東京:成田国際空港(毎日運行※)
大阪:大阪:関西国際空港(毎週月・水・木・金・土曜日運行※)
ご予約・詳細は KLMオランダ空港ウェブサイト

※2017年2月現在 

■今日の移動

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KLMオランダ航空で行く、ブリューゲルとボスの足跡を辿る旅(中)
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